アイデアスケッチ ―アイデアを〈醸成〉するためのワークショップ実践ガイドを一読しました。

どうも。Reoです。今年一冊目の読書感想文です(書評ってほどではないので)。

アイデアスケッチ ―アイデアを〈醸成〉するためのワークショップ実践ガイドを一読したので紹介していこうと思います。

同居人が購入して家に届いたのを見て、なにこれ面白そうと、勝手に届いた翌日に彼より先に読んでやりました。

一日電車移動とカフェでの数時間でサクッと読んでしまいました。読むのはかなり遅い方だと思うので、早い人ならもっとサクッと読めちゃうと思います。

積読書が沢山ある中で一番新しいものを先に読んでしまうくらいには、面白そうだったし面白かったです。

 

概要

IAMAS の本です。といえばそれだけで興味を持つひともいるのではないでしょうか。

プロセスからデザインすることで、
アイデアとチームを同時に醸成できる。

地方都市にありながらも全国から異才が集結する学校IAMAS(イアマス)。
そこで培われた視覚的ブレインストーミング手法「アイデアスケッチ」のノウハウを、誰もが実践できるようわかりやすく解説。
新規事業開発担当者のみならず、ビジネスの領域でファシリテートしたいデザイナーやエンジニアも必携の一冊。

本の帯より引用させて頂きました。

注意点としては、スケッチが上手くなる本ではないです。どちらかというとプロセスの紹介本です。

 

IAMAS とは

アート×デザイン×テクノロジーの領域において日本屈指の教育機関と称される岐阜県大垣市の「IAMAS(イアマス:情報科学芸術大学院大学)」。
真鍋大度、クワクボリョウタなどの世界的なメディアアーティストをはじめ数多くのイノベーターを輩出。
多様なバックグラウンドを持つ学生と教員が集まり、専門分野ごとに隔たれることなく領域横断的にカオスのような協働のなかからプロジェクトベースの研究課題に取り組んでいる。

Amazon の紹介文より引用

IAMAS は大学院大学です。学部がないところです。

メディアアート系のことをやっている人以外はあまり馴染みがないかもしれない…自分もそういうことをしている人が近くにいるから知っているだけだったりします。

 

目次

全3章+おわりにがあります。

  1. アイデアスケッチの方法論
  2. アイデアスケッチの実践
  3. アイデアスケッチの事例紹介
  4. おわりに

こうやってみるとページ数の割合は 1 : 5 : 3 : 1 ぐらいに感じるかもしれませんが、2章より3章の方がページ数が多いです。

写真や図が多いので、全143ページでもすごく文字数は少なく感じると思います。

アイデアスケッチ ―アイデアを〈醸成〉するためのワークショップ実践ガイド

あと本書は初版が2017年となっており、若干古く感じますが、全然そんなことはないです。方法論の話なので、今からでも、いつからでも役に立ってくれると思います。

 

チームで働くすべての人へ

さて。感想等を書いていこうと思います。

こちらの本は、タイトルにもあるように「ワークショップ実践ガイド」になります。

アイデアスケッチのやり方が書いてある本というよりは、「アイデアスケッチをプロジェクトやチームに組み込むにはどうしたら良いか」に焦点が当てられていると思います。

もちろん、アイデアスケッチのやり方も書いてあるのですが、それ以上に「チームでの実践方法」が主なんじゃないかなぁと感じました。

読んだ人がファシリテーター(進行役)となって、その場でアイデアスケッチのルールを説明し、ワークショップやハッカソンから業務のプロジェクトといった場面で利用できるようになる本です。

私にも説明ができるくらいには、「アイデアスケッチのやり方」についてはとてもシンプルなものです。

 

実際にどこかで実践したいとは思いつつ、チームで活動することがない自分に果たして機会はあるのか。業務はお手伝いさんレベルの人だし、用意されたものを実装するだけだしなぁ…。

でもどうにか機会を作って実践したいです。

 

用意するものが明快!

適当なペンを用意しましょう!ではなく、〇〇の〜〜が良いですと言った説明があります。

実際にワークショップで使われている道具が分かるのでとても導入がしやすいです。

もちろん完全にそれを使用する必要はないでしょう。

自分も読みながら、まずは手元にあった iPad で描いてみました。

また、使われるワークシートもダウンロードすることができます。PDFでダウンロードできます。

 

アイデアスケッチの前後

アイデアスケッチをする場合には、まず「何のアイデアを出すか」について決める必要があります。

解決したい課題があって、そこから「いつ」「誰が」といった情報をグループ内で共通化してから、アイデアを出していくといった方法の紹介。これもすごく大切です。

そしてアイデアスケッチをしたあとにどうするかの話も非常に大切です。

出されたアイデアに対してどう向き合えばいいのか、どう並べていけばいいのか。こうやってアイデアを出しましょうで終わりじゃないのがとても良い本だなぁと思いました。

帯文にある「プロセスからデザインする」の謳い文句の通りですね。アイデアスケッチのやり方ではなく、アイデアを出す前から出し終わった後、さらにその先までのプロセスが紹介されています。

 

事例紹介が面白い

面白いって書くとアレなんですが、事例紹介で出されているアイデアスケッチも見ているだけで面白いし、その中からどれが選ばれて洗練されていったかが見えるのですごく面白いんですよ。

上手な絵か下手な絵かなんてのは本当にあんまり気にならず、アイデアを見ておもしれえ〜〜〜と思うことができる。ただスケッチをしただけじゃそうはならない気がする。

本書の一部を引用すると

スケッチスキルがなくても、初心者でもエキスパートであっても、ルールに従ってスケッチすると結果は同じようになります。

44ページより

またスケッチのテンプレート (スケッチワークシート)には説明文を書くスペースがあるんですね。この部分も多分すごく重要何だろうな。

あとから第三者が見ても、なんとなくアイデアを理解することができる。それってそれだけでも価値があるものになると思うんですよね。アイデアひとつをちゃんと財産にできる方法なんだと思います。

 

まとめ

とても面白かった。本当に一瞬で読んでしまった感覚です。

ファシリテーターをする機会があるかはわからないですが、でも個人でもアイデアの出し方の方法として知っておいて損はないですし、いつか人とモノを作るときに必ず役に立ってくれるでしょう。

とりあえず実践する機会を作りたいので、本来の購入者である同居人に読ませて一緒にやってみようかなーと思います。やってみたブログも書きたいなぁ。

 

一読した感想は、「実践したいと思えた!」ことが全てではないでしょうか。でも実際に実践しないと意味がない。温めていてもしょうがないので実践したいじゃなくて、実践します。はい。

是非是非読んでみてください!!

アイデアスケッチ ―アイデアを〈醸成〉するためのワークショップ実践ガイド

 

おわりに

本書を読んで、私の作ってクローズさせたアプリである ideaDASH を復活させたいとめちゃくちゃ思いました。

アイデアスケッチ自体は元々大学でやったことがあるんですよね。故に作ったアイデアスケッチのアプリが ideaDASH なんですが、なんでしょうね。アイデアスケッチにも色々あるなぁと思いました。

速いもの、時間から連想するもの、そういった題材のアイデアスケッチをしてきたわけですが、ソレらをした経験が実際に今まで作ったアプリ制作に役に立ってきていたかを考えるとNOなんじゃないかなぁと思います。

課題でアイデアをたくさん出す経験はしてきているけれど、そこまで身にはなってなかったなぁ。それらを生かすことを、大学をちゃんと卒業した人はできているんだろうか。そう思うと辞めたことですごく損してるよなぁ。まぁそりゃそうかーって気もするけれど。

 

今でも役に立つはずだけど、忘れていることっていっぱいあるなって思いました。実はもう学んでいるのに、生かされていないこともいっぱいありますよね。

本を読むのはそういうことも思い出すきっかけにもなりますし、とても有意義ですね。

これからは完全技術書以外も読んでいこう。あとこれもちゃんと実践して身にしていこう。

 

それではでは。ぜひ読んで見てください!!!

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